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今そこに在る危機        田添史郎

最近の記事で、86%の自治体首長が外国人材の受入れが必要と答えてるアンケートが出た。この外国人材とは、技能実習生や特定技能実習生に限らず全ての外国人の事を指している。何が言いたいのかといえば、人口減により自治体の税収が減少し行政運営が出来なくなる可能性が或るという事だ。もう少し大げさに例えるならば、今現在何の不自由なく、また当たり前に感じている行政サービスや、生活が出来なくなるという事。蛇口を捻れば出て来る水道、スイッチを押せば明るくなる照明・勝手に冷えてる冷蔵庫・決まった曜日場所に出せば処分してくれる生活ごみ。。。この様なありとあらゆるサービスが受けられなくなってくる時代がすぐそこに在る。学校の先生が足りない、医者や医療従事者が足りない。。。全て税金が絡んでくる話。しかし人口が減ってくれば税収は激減し全ての生活に犠牲が出る。人口は急には増えない。現在日本の人口は1億2400万人。来年は以前から囁かれている2025年問題と言われているまさにその年。これを書いている本人も実感がわかないので興味が無い人は更にどうでもいい事かもしれない。しかし、記事を書くのに様々なデータを調べたり統計をしたりするとゾッとする。そこで冒頭の話ではないが外国人材の受入れが目の前をちらつく事になって来る。多少の違和感や価値観の違いなど、受け入れる我々が努力をすれば良い。何故なら、彼らはこれから日本という国を少しずつ蝕んでいく人手不足を解消し、様々な生活の為のインフラ整備に足りない税収を補ってくれるからだ。少々荒っぽい表現かもしれないが私は実直にその事に向き合いたい。この実態には様々な捉え方があり、解決方法も様々あるが賛否両論どちらでも構わない。しかし、安易に外国人労働者の法整備を、経験の無い人達が机上の空論でまとめて欲しくない。現場は無駄な仕事が増え、余計に人手が足りなくなる。考えれば考える程、良くも悪くも問題点が沸き出るが前に進みながら解決すれば良い。アメリカは日本の技能実習生制度を「現代の奴隷制度」だと非難するが、アメリカでは不法移民が数多く存在し、またその存在を利用し、低賃金労働や差別、暴力などが行われている。我々はそうならない様に話し合いながら前に進むのが得策である。

先週のある記事では、特定技能実習生はベトナム人が全体の60%近くを占め、インドネシア、中国と続く。しかし、日本とベトナムは特定技能実習生の協定が無い為に直接特定技能実習生としては入国する事が出来ない。しかし、日本で3年間技能実習生を経験すれば、特定技能実習生として在留資格を変更し、日本へ残留する事が出来る。現在の特定技能実習生はその残留者である。それではそれ以外で特定技能実習生として日本へ来日するには、隣のカンボジアやタイなど特定技能実習生の協定がある国で試験を受け日本へ来ることが出来る条件を満たすという少しばかり変則的なやり方で日本へ来ている。冷静に考えればそこまでして日本へ行きたい人達が多いのである。ならば我々日本人はその人達を快く受け入れ、言葉や価値観の違いこそあるものの、気持ち良く働いてもらえればそれに越したことは無い。ただ、一部の低能な人達による低賃金で働かせたり雑に差別してみたりする経営者や社員がいたりするが、そこは厳しく外国人技能実習機構が指導すればよい。まともな経営者ならこれから起こる諸問題に対して自分の会社がどう考え考動してくのかは既に理解をしているはずである。

 

日本の将来の為に真剣に考えよう。

 

田添史郎