2023/08/02　日経新聞夕刊に「外国人技能実習、7200職場法令違反　厚生労働省立ち入り調査」とある。休みの間モヤモヤしながら考えていて、この事を記事にするかどうか迷っていた。しかし、納得いかなかったので声を出すことにした。最近のyoutuberみたいに「晒す」のと勘違いされては少しばかり困る。。。

去年の話になるが、佐賀県のある造船所で実習生に対する労基法違反と暴力と疑われる事案が発生した。疑われると表現したのはそう認めてもらえなかったからだ。その内容は、実習生から我々にSNSで相談があり、休日出勤がカウントされていないという内容である。我々は、その造船所に対して、実習生から相談を受けいている旨を話すと、ばつが悪そうに彼らの承諾を得ずに振替休日にしたそう。しかしそこに有休休暇等が重なり混乱してしまった様だ。我々は、振替休日と代休の説明をし割増賃金の支払いを求めた。そして、顧問の社会保険労務士に相談する様にもアドバイスをしたが、その社会保険労務士が悪徳な事務所で、その造船所に対してこの様にアドバイスをしていた。

その一部がこちら

「これまで間違って支払っていた残業代は給料の支払い過ぎとなりますので、過去に遡って返金してもらうことも法律上は可能ですが、スタッフの皆さんの混乱を招いてもいけないので、今回は調整せずに、今後、給与計算を適正に行うという流れでいかがでしょうか？」

という始末。。。実習生達にきちんと告知せず会社の都合で休日出勤を振替休日に変更しておいてこの様な始末である。

それに況して、暴力事件もある。我々は実習生から受けた相談（SNS）書類を揃えて、外国人技能実習機構へ現状の報告とその後の対応について相談へ行った。我々、管理団体はその様な事案が発生した際は「速やかに報告せよ」と指導が有る。しかしながら、この様な悪質な待遇であり、給与未払いに繋がり、暴力事件もある事を訴えても外国人技能実習機構の指導課の職員は「そういう風に言えば、我々がその会社へ監査に行くとでも思っているんですか？」と答える。証拠書類も提出し、実習生からの保護を求めるSNSを見せても何とも思わないこの人達に何が出来るのだろうと考える。

外国人技能実習機構とはどんな役割の組織なんでしょう？

田添史郎